北海道旅行-3(2021/03/21~2021/03/29)

3.雪積もる奥羽山脈を越え秋田へ(2021/03/22後半 仙台~秋田)

 仙台到着後、中央改札口を出る。改札口前は天井が高く土産物の販売が行われている。駿台の広告があちらこちらに貼られていて、駿台乗っ取られてるような感じだ。

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仙台駅のコンコース 流石東北一の都市の駅である

ここから先は、北上から北上線に乗るため東北本線をさらに北上するのだが、北上線の列車の都合上で仙台~一ノ関は新幹線課金することになった。

 さて、ここでは30分ほど時間があり遅めの昼食を買う。仙台の名物といえば、牛タン。牛タン弁当を買いに行く。目の前の土産屋やコンビニではすぐに見つからず、ちょっと迷った。そして、こばやしの「網焼き牛タン弁当(1100円)」を購入。そして、次はずんだ茶寮でずんだシェイクを買いに行く。ずんだシェイクはマツコ・デラックスの番組で取り上げられたことがあり、筆者や筆者の知人の間では仙台に行くたびに購入するのが慣例となっている。ちなみに、関西圏では大阪駅直結の大丸大阪店に出店しており、そこでも購入は可能なのであるが…。改札口のところに戻ってる途中ずんだ茶寮の店を見つけたが、お土産用の店でシェイクは売ってない模様。以前仙台行った時の記憶では1階にあったのでそこに向かうと…あれ?ない…。一旦2階に上がってみると、目の前(おみやげ処せんだいの一角)にありました!おみやげ処せんだいの一角なんと普通の売り場とは別にシェイク専用の売り場があって、人気商品であることを実感できた。牛タン弁当はあまり量が多いわけではないので、(透明のプラスチックコップではあるが)ラージサイズを注文。

 それでは、新幹線のホームに向かおう。新幹線の改札口は在来線の改札口がある2階の1フロア上の3階にある。この日は、2月中旬の地震の影響で徐行運転が行われており、特別ダイヤで運行されていたため、本来の1本前のやまびこ59号に乗車となる。その関係で、仙台の停車時間は20分近くあり、すでに入線していた。この列車はE6系7両とE5系10両での運用である。翌日に北海道新幹線に乗車する際にE5系もしくはH5系に乗車するので、迷いなくE6系の方に乗車する。自由席で乗車するのだが、こまち運用時は全車指定席であるから少し珍しい経験だ。ミニ新幹線車両であるから、車両の幅が在来線対応となっており、普通車でも2+2の座席の並ぶ。新幹線には珍しい黄色のシートが目を引く。

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席はガラガラで、乗った車両には4・5人しか乗車していなかった。進行方向左側に席をとり、テーブルに購入した弁当を広げる。この弁当は食べるまでに紐を引っ張って加熱する弁当なので、発車までに引っ張った。そして出発。それと同時にいい感じに弁当も温まってきたので蓋を開ける。

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昼食の牛タン弁当とずんだシェイク

七味をかけて一口。牛タンの味が基本的に凝った味付けはしていないのに濃く、食感も柔らかい。下の麦ごはんが漬物なしでも一気に進む。あまり行儀がよくはないが、シェイクが冷たいうちに飲んでおきたかったので口に含む。うんめぇ~...。すでに何回も飲んだことがあるにも関わらず、飽きることのない味である。マクドナルドのバニラシェイクとはまた違うなめらかさとずんだ(枝豆)のつぶつぶ食感が絶妙に合う。あと、環境問題を意識してかストローが紙製であるが、ずっと浸ってた部分がふにゃふにゃになってしまい、最後飲み干す際にやや不便に感じられた。

 そうこうしているうちに、列車は仙台の市街地を抜け、古川駅に到着しようとしている。ここ古川駅には、旅行の時点では東北インというホテルがあり茶色の文字の看板が見えた。詳しくは各自で調べていただきたいが、もとは東横インだったものが震災による被災後、建物を所有する会社が運営することになり、東北インとして営業していたのだが、アパグループがその運営会社を買い取り、2021年4月20日からアパホテル宮城古川駅前として営業し始めた。2021年5月現在、コロナウイルスの(仙台市以外で初の)ホテル療養先として借り上げられているということである。古川出発の頃にはすべて食べ終わっており、どれくらい徐行しているのだろうとスマホのスピードメータ(スーツ氏が愛用している新幹線スピードチェックというアプリ 駅からの距離や見どころなども教えてくれるので非常に便利である)を開けた。あまり、徐行しているという感じはなくみるみる速度を上げていく。この文章を書いているときに気づいたのだが、仙台~一ノ関の所要時間は通常運行時と変わっておらず、ダイヤ改正時に仙台以北は通常運行に戻っていたようである。

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 次のくりこま高原まで21.7kmしかないにも関わらず、(GPSで多少ずれが生じるとはいえ)300km/h近い速度を出してかなり驚いた。確かに、架線中の流れる感じが全然違う。くりこま高原は2面2線の駅で、上りやまびこ(E5系)とすれ違った。次は、もう降車駅の一ノ関。ここでも290km/h近い速度を出していた。切符を買ったときは、自由席に3区間35分乗車するだけで3560円してしまいやたら高いと感じていたのだが、快適な車内でおいしい弁当とずんだシェイクそして高速走行を楽しめたのでそこそこよかったのではないかと思った。一ノ関にて下車。乗り換え時間は十分あり、はやぶさの退避があるので失敗覚悟で写真を撮ってみることにした(これまでの写真からもうわかっている方も多いと思うが、筆者は一眼を所有してはいるものの撮り鉄ではないので、構図などその辺は悪しからず)。エキセンまで行くのも大変なので、連結部の隙間から狙ってみた。しばらくして奥からライトが見え、すぐにものすごい轟音とともに17両が一瞬で通り過ぎた。ピン甘で少しぶれているが許してほしい。

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 そして、乗っていたはやぶさを見送り、在来線のホームへ向かう。新幹線専用の改札口がなく一旦在来線の改札に入らないといけないのが意外だった。また、市の表記は一関市であり、東海道本線三ノ宮駅と三宮を想起させた。西口にて、新幹線の切符に無効印を押してもらい外に出る。平泉と一関温泉郷の玄関口であり、そこそこ規模は大きい。

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 売店で飲み物を補給し、待合室でしばし休んだのちホームへ。ここからは盛岡支社の701系にお世話になることになる。同じホームからは大船渡線も発着しており、大船渡線を走行するPOKEMON with YOUトレイン絡みでポケモンの装飾が多くみられる。ちなみに、ドラゴンレール大船渡線という愛称がついていて、それにはドラゴンボールが関わっている。乗車すると普通に空いており、ロングシートに座る。北上までは、既乗区間であり少し眠かったのでうつらうつらしていた。平泉のあたりででっかい北上川の堤防が見えてくる。なお、新幹線は川の反対側を走行している。平泉はさすが中尊寺金色堂の最寄りで和の装飾が美しい観光仕様の駅であった(震災復旧工事と同時に改装されたという)。うつろうつろしつつ景色を眺めることしばらくして北上川を渡る新幹線のトラス橋が見えて合流し、あとあと北上線でお世話になる和賀川を渡ると、北上に到着。一ノ関と駅の雰囲気は似ていた。もちろん一ノ関の方が規模は大きいが。

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 軽く駅舎を撮影し、駅スタンプを押したのちホームに向かう。北上線は0番ホームからの出発で1番線の先にある。ほっとゆだ駅には列車の到着を信号で教えてくれることで有名な駅併設の温泉施設があるが、残念ながら休館ということであった。ホームにはキハ100系が止まっていた。20m級車体のキハ110系より小さめの16m級の車体である。車端部のロングシートに座る。程なくして、出発。すぐに左に曲がって東北本線と分かれ進行方向を西に向ける。この地域は、2016年度のセンター試験の地理Bの地域調査で出題されており、地理選択だった自分にはややなじみがある。奥羽山脈に入るまで平野の中を走り、畑と住宅地が夕日に照らされてなかなかきれいである。最初は地元の客が多く乗っていて半分以上の座席が埋まっていたのだが、山越えに入る横川目のあたりまでにはほとんどが降車した。このあたりからこの旅行初の雪が見え始める。折角なのでここから運転席の横でかぶりつきをし始めた。和賀川をわたり勾配をのぼり始める。このあたりまでくると雪が一面に残っていた。程なくして岩沢・和賀仙人に到着。和賀仙人駅では除雪された雪で大きな壁というか山ができており、雪の見え始めた立川目駅から10分ほどで一気に雪が増えたのでかなり驚いた。

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 並走する道路にはチェーン着脱場があり、雪国に入っていくのだということを実感できた。ここからは湯田ダムダム湖錦秋湖が見えてくる。この錦秋湖人造湖とは思えない美しい景色が見られることで有名で、道の駅や秋田自動車道ののSAがあり、さらに過去に青春18きっぷの広告写真で使用されたことがある。いくつか抜けるトンネルの間で錦秋湖流入する川を眺めることができ奥に錦秋湖が見える。そして、錦秋湖の横を走り始める。夕日と雪と湖のコントラストが最高である。そして流れ込む川を渡ってゆだ錦秋湖に到着。

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和賀仙人ゆだ錦秋湖

ゆだ錦秋湖を出発後も列車はしばらくは錦秋湖と並走し、そして錦秋湖の反対側に赤いトラス橋で渡る。再び和賀川を渡り、ほっとゆだに停車。

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ゆだ錦秋湖ほっとゆだ

  先述の通り、この駅には温泉施設が併設されており、列車の出発時間が近くなるにつれ浴室内の信号が黄→赤と変化していくことで知られる。さて、ほっとゆだを出発すると和賀川錦秋湖と分かれ、秋田県を目指す。県境に近づくにつれどんどん雪が深くなっていきゆだ高原駅では1メートルをゆうに超えていた。雪深いせいで横の小さな川が深い溝を流れているような感じである。そして秋田県に入り黒沢に到着。ここで行き違いがある。行き違いののち、出発。だんだん山脈を下っているのがわかる。そして、普通列車であるが、平石を通過。横手の一駅前の矢美津も通過する。矢美津を通過後、周りが開け住宅が多くなってくる。雪が特になくなることはなく、大きくカーブして奥羽本線と合流して横手に到着。橋上駅舎の駅だ。

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 少し撮影した後、駅スタンプを押しに改札を出ようとしたところでハプニング発生! 20分ほど乗り換え時間時間があると思っていたが、電光掲示板を見ると6分しかなくすでにあと3分。大急ぎでスタンプだけ押して、秋田行き奥羽本線の列車に乗り込む。なぜそうなったか大体予想がついたが、やはり横手発と大曲発の時刻を間違えて行程表を組んでいたからであった。まだ、気づいたからよいものの、乗り遅れてたら1時間到着が遅れていたので少し面倒だった。これから本数が極めて少ない北海道の路線を乗りつぶすわけだから、気を引き締めないといけないと感じた。列車は程なくして大曲に到着。秋田新幹線(田沢湖線)と合流する。有名な大曲の花火の看板が特徴的だ。残念ながら、今年も中止となってしまったが、機会があれば行ってみたいと思う。この区間は既乗区間で、もう外は真っ暗で、高速バスの疲れもあったので寝て起きたら、もう次は四ツ小屋秋田車両センターに停車しているE6系701系の横を通り過ぎて、羽越本線と合流し秋田に到着。男鹿線の蓄電池駆動電車のEV-E801系が停車している。階段を上がると、E6系の模型や土崎工場で製造されたD51 554の煙室戸やブレーキが展示されていた。

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秋田駅の改札は在来線用と新幹線用が並んでいる。

 到着後改札や駅スタンプを押したのち、まずは明日以降使用する北海道&東日本パスを購入しに行く。県庁所在地の駅にもかかわらず、みどりの窓口が20時30分までの営業ということには驚きだった。北海道&東日本パスと2日分のオプション券を購入し、いったんホテルに向かう。途中筆者の通っていた高校の近くにあった油そば専門店「歌志軒」秋田店の横を通る。今回宿泊するのは「ホテルなにわ」さん。中学時代に部で宿泊したことのある懐かしい宿である。着替えの入ったリュックを置き、秋田駅に晩飯を食べに行く。これから北海道で十分楽しめるうえ、約1週間後に秋田に戻ってくるので今回は特にこだわりはなかった。前泊まった時に友人と行った洋食屋でパスタを食べた。写真は手を拭いたお手拭きが後ろにある状態で撮ってしまう痛恨のミスをしたため、申し訳ないが載せないでおく。これだけでは足りなかったので、フードコートにあるはなまるうどんで中盛をいただいた。New Daysで明日の朝飯を調達しホテルに戻る。今回宿泊するのはトイレ付きの部屋で、お風呂は部屋にはなく、このホテル自慢の24時間入れるヒノキ風呂である。

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 築50年以上のホテルだが、トイレや手洗いは最近のものになっていて清潔感があった。風呂に入り汗を流す。ちょっと熱いくらいのいい湯加減であった。その後、テレビを見つついろいろ準備していたら日付が変わるころに。明日も早いのでそろそろ寝ることにしよう。おやすみなさい。
  

 今回はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。

 次でいよいよ北海道に上陸します!